高校物理 理解の手助け

高校物理についての内容です。なるべく丁寧に、理解できるように書いていこうと思います。

6-1.有効数字

こちらは有効数字について扱っています。

有効数字の考え方や計算ルールについて解説しています。

また、問題文中に「有効数字○○桁で答えよ」と書いてあればその桁数で答えると思いますが、書いてない場合、何桁の有効数字で答えればよいかなども説明しています。

 

 

 

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こちらでも解説しているのでよろしくお願いします。


高校物理/炉けーのブログ

 

5-1.微分係数と導関数

5-2.積分法

5-3.様々な関数(分数関数/無理関数/逆関数/合成関数)

5-4.極限

5-5.微分法とその応用

5-6.積分法の応用

5-7.よく使う積分の考え方と微積公式まとめ

 

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目次

 

 

1.有効数字とは

有効数字とは、どこまでの誤差を扱うかという数字になります。

あるものを測定した場合、個人の測定の癖などによって、ある人とある人が測定した値は異なるものになることがあります。

このとき、どこまでの数字を有効とするのかが有効数字の考え方になります。

例えば、数字の\(3\)を考えてみます。

\(2.5\)を四捨五入すると\(3\)になりますし、\(3.4\)を四捨五入しても\(3\)になります。

これは、有効数字を\(1\)桁で考えた場合、\(3\)は\(2.5~3.4\)までの誤差を含んだ数字になるということを意味しています。

また、\(3.0\)について考えると、\(2.95\)を四捨五入すると\(3.0\)になり、\(3.04\)を四捨五入すると\(3.0\)になります。

これは、有効数字\(2\)桁で考えた場合、\(3.0\)は\(2.95~3.05\)までの誤差を含んだ数字になるということを意味しています。

上記例から、有効数字の桁数によって、扱う数字の精度が異なってくることが分かると思います。

先ほどの説明でいきなり有効数字\(1\)桁や、\(2\)桁といいましたが、この桁数をどのように数えるかについて説明していきます。


基本的には、並んでいる数字の数が有効数字の桁数となります。


例)

\(135\)→有効数字\(3\)桁

\(25\)→有効数字\(2\)桁

\(6\)→有効数字\(1\)桁

\(1.2\)→有効数字\(2\)桁

\(21.5\)→有効数字\(3\)桁

\(3.00\)→有効数字\(3\)桁

\(3.001\)→有効数字\(4\)桁

ただし先頭に\(0\)が続いた場合、この\(0\)は桁数に含めません。


例)

\(0.2\)→有効数字\(1\)桁

\(0.04\)→有効数字\(1\)桁

\(0.005\)→有効数字\(1\)桁

\(0.023\)→有効数字\(2\)桁

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2.有効数字の計算ルール

\(\underline{\bf{足し算・引き算の有効数字}}\)

足し算・引き算の場合、有効数字は扱っている数値の小数点以下の桁数がもっとも少ないものに合わせます。



例)

\(5.2+28.47=33.67≒33.7\)


\(5.2\)の小数点以下は\(1\)桁
\(28.47\)の小数点以下は\(2\)桁

この場合、小数点以下を\(1\)桁にするために、計算結果の小数点以下の第\(2\)桁目を四捨五入します。

\(33.67\)の場合だと、小数点以下第\(2\)桁目の\(7\)を四捨五入して\(33.7\)とします。

\(\underline{\bf{かけ算、割り算の有効数字}}\)

かけ算・割り算の場合、有効数字は扱っている数値の有効数字の桁数が、もっとも少ないものに合わせます。



例)

\(1.2×3.01=3.612≒3.6\)


\(1.2\)の有効数字は\(2\)桁
\(3.01\)の有効数字は\(3\)桁

この場合、有効数字がもっとも少ない\(2\)桁に合わせるために、計算結果の小数点第\(2\)桁を四捨五入します。

\(3.612\)の場合だと、小数点第\(2\)桁目の\(1\)を四捨五入して\(3.6\)とします。

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3.有効数字を用いた解答のしかた

問題文に問題文に、「有効数字○○桁で答えよ」などの明示がない場合は、問題文で与えられている数値の有効数字の桁数を用いて、先ほどの有効数字の計算ルールに則って答えます。


問題文に、「有効数字○○桁で答えよ」などの明示がある場合はその有効数字の桁数に合わせて、計算した数値を四捨五入したものを答えとします。


また、計算結果の桁数が答える有効数字の桁数よりも大きい場合、\(10\)の○○乗を用いて答えます。

この場合、\(10\)の○○乗の部分は有効数字の桁数に含めません。

また、1番大きな位が一の位になるようにします。

例1)

\(3600\)を有効数字\(2\)桁で表す


\(3600=3.6×10^3\)

となります。

例2)

\(1256\)を有効数字\(3\)桁で表す


\(1256=1.256×10^3\)


有効数字\(3\)桁で表すため、\(1.256\)の少数第\(3\)位の\(6\)を四捨五入して


\(1.26×10^3\)


とします。

今回は、有効数字について扱いましたが、物理の解答をする場合は有効数字を気にしておく必要があります。

有効数字○○桁で答えよ明示してある際もそうですが、明示してない場合であっても気にかけておかなければなりません。

最悪、減点される可能性もあります。

今回の解説内容をしっかり頭に入れて、有効数字を意識した解答ができるようにしましょう。

 

 

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